YAKINIKU BarBeCue 牛まるごとご提案

焼肉とバーベキュー売場の展開

焼肉やバーベキュー売場では、焼肉カットした牛肉や豚肉を売り込む。が、この売場作りは自店だけではなく競合店も同じ売場作りを行っている。
その差別化を行うことで競合店よりも圧倒的な魅力ある売場を演出することが出来る。
そもそも、焼肉とバーベキューはメニューが違うことを知らなくてはならない。

【焼肉】牛・豚などの肉を焼いたもの。また、肉や内臓にたれをつけ、直火で焼きながら食べる料理である(参照:ウィキペデイア「焼肉」)

【バーベキュー】薪、炭、豆炭などの弱火によって肉や野菜、魚介類などをじっくり焼く料理、もしくは煙で燻すその調理法や行為を指す。定義では、半日以上じっくりと火を通した豚の丸焼きなどを指す。半日以下又は数時間だけ直火で肉を焼き食す行為はバーベキューではなくグリルとなる。(参照:ウィキペデイア「バーベキュー」)

説明の通り、バーベキュー用は長時間かけて調理するため肉自体が大きくないといけない。
つまり、私たちが焼肉バーベキュー用として販売している焼肉カットの商品は「焼肉用」ということである。これは、焼肉屋さんで食べる感覚で大学生がバーベキューと呼ぶバーベキューグリルを使った焼きながら食べるバーベキューはつまり「焼肉」と同じである。
では、本来のバーベキューはというと、じっくりと何時間もかけて焼き上げていく調理方法なため、5mm厚カットの焼肉用では調理中に炭になってしまう。
そのため、ブロック肉を使って調理するのである。しかも、じっくりと焼いても肉が崩れにくい「ブリスケット」や、ブラジルのシュラスコでも人気のピッカーニャこと「イチボ」などを使用することが多い。本場のバーベキューでは比較的硬い部位をバーベキューに使用しているのである。これをじっくり弱火で焼き上げ、みんなで切り分けてシェアするのがバーベキューの醍醐味である。

焼肉とバーベキューの違いは歴然としているため、同じ焼肉カットのものをバーベキュー用として売っているのは“間違い”ということはわかっていただけたことと思う。おそらく、今から値付け機の前に立って、商品名を「焼肉・BBQ用」から「焼肉用」に変更するのではないだろうか。

そこで、メニュー訴求型の売場で「焼肉vsバーベキュー」提案で、焼肉アイテムからステーキ、ブロック、骨付き肉まで品ぞろえして、焼肉とバーベキューを同じ売場でかつ商品によって、メニューを分ける方法で売場を作ると面白い。平台エンドには、バーベキュー側にはバーベキューグリルをはじめ炭や紙皿、可能であればビールなどバーベキュー・アウトドアグッズを関連販売する。
焼肉サイドには、焼肉のたれ、岩塩、ステーキソースなど焼肉に使える関連商品を展開する。

国産牛まるごと一頭ご提案!

どうせ売るなら「一頭まるごと焼肉 vs BBQセール」で売上粗利アップ!
牛肉を単品で仕入れるとどうしても納品単価が高くなってしまうため、お店も薄利になってしまう。
牛肉セットとなると全部商品が売れるかどうかわからないから、やっぱり単品で仕入れをしたいという担当者がほとんど。
しかし、1か月経過して棚卸をすると、単品を合わせると結果的に牛何頭分も使用している計算になるのである。
1か月牛肉を二頭分使用しているのであれば、1週間に1回半頭セットを納品するだけで、牛肉カテゴリの利益率は大幅に改善する。

焼肉売場の売り込みポイント!

【希少部位訴求】
セットで納品すると各部位の希少パーツを付加価値アイテムとして高く販売することで、さらなる粗利改善につながる。牛ヒレ肉の中でも、“シャトーブリアン”は高級ステーキとしても認知度は高い。その他にもマキロース、ザブトン、ミスジ、ランボソと、各部位に希少部位を作り焼肉売場で展開する。

産地 商品名 用途 ①内容量 ③販売売価 販売単価
g 円/パック ③/①*100
国産 牛ヒレ ステーキ用 90 780 867
国産 牛ヒレシャトーブリアン 特上ステーキ用 80 780 975
国産 牛ロース ステーキ用 90 780 867
国産 牛マキロース 特上焼肉用 80 780 975
国産 牛肩ロースザブトン 希少部位焼肉用 120 780 650
国産 牛肩ミスジ 希少部位焼肉用 120 780 650
国産 牛バラ 焼肉用 120 780 650
国産 牛サンカクバラ 特上カルビ焼肉用 100 780 780
国産 牛ランプ(ランボソ) 厚切り焼肉用 140 780 557
国産 牛シンタマ(シンシン) 厚切り焼肉用 140 780 557
国産 牛シンタマ(カメノコウ) 焼肉用 180 780 433

 

希少部位を除いたスライスや切落し、角切りなどに適した部位が最後に残る場合がある。 このような部位は鉄板焼用や焼きそば用、カレー用などの簡単なメニュー提案で訴求するとよい。

産地 商品名 用途 ①内容量 ③販売売価 販売単価
g 円/パック ③/①*100
国産 牛肩スライス 鉄板焼用 180 780 433
国産 牛シンタマ(マルカワ) 切落し焼きそば用 160 780 488
国産 牛ソトモモ(ナカニク) 角切りカレー用 200 780 390

バーベキュー売場の売り込みポイント!

【硬い部位をブロックで訴求】
硬い部位だから小間切れにして売るのはもったいない!硬いと思っている部位こそ、調理方法を知ると味があって楽しむことが出来る。
特にアメリカをはじめバーベキュー大国では、肉はブリスケットが一番人気。
驚くほど柔らかくなる。
ブリスケットが柔らかいとは信じがたいが、低温で長時間加熱すると、脂肪の具合いがいいこともあり、ジューシーに柔らかく仕上がるのである。

産地 商品名 用途 ①内容量 ②単価 ユニット
g 円/100g ① ②/100
国産 牛肩ロースネック BBQブロック 100 598 598
国産 牛肩バラ BBQブロック 100 498 498
国産 牛ランプ(ラン) BBQブロック 100 498 498
国産 牛ソトモモ(シキンボウ) BBQブロック 100 358 358

 

相場は高い!知恵と工夫で乗り切る

輸入牛肉はあと3年は干ばつの影響で価格が落ち着かない。
国産牛肉枝相場は昨年対120%前後で推移。
牛肉が高いという事は、豚肉や鶏肉に売込み商材がシフトするため、一時的に豚鶏の価格が安くても安定はしないことは想像できる。
高くても比較的安定している牛肉で、利益を確実に確保しながら売場作りを進めることがポイントとなる。価格が高いと定番アイテムの品揃えだけでは利益は確保できない。そのためには、希少部位訴求を行い、それに見合った価格設定で通常よりも利益が出やすいインフラ整備を整えてから、売場作りをすることが重要である。

TOPに戻る