21th KEYWORD

フードからミール(食事)へ
日本型HMRは緊急課題
HMRはMSの1つの解決策
HMRは「ホーム・ミール・リプレイスメント」の略で、「家庭料理に代わる食事」の意味で、93年に、HMRの先駆者「ボストン・マーケット」が使ったのが最初です。

 「便利性の高いフォーマットで提供される、心から満足できる本格的なフレッシュ・コンビニエンス・ミール」がMHRとして定義づけています。

  • MSは、「ミュール・ソリューション」の略で、「食事の問題の解決策提供」の意味です。
  • HMRとMSは同じ意味として、区別せず使われていますが、HMRとMSは違います。
  • HMRとかMSとか言われていますが、その前に「CMS」(コンビニエンス・ミール・ソリューション)という言葉があります。
  • 「食事に便利なものを提供し、食事の問題を解決する。」という意味です。
  • そのCMSの解決策は、スーパーマーケットなどの食品店に行って食材を購入し、料理を作って食べる、「RTM」(レディー・トゥー・メイク)。
  • あるいは、「HRI」で、ホテルやレストランなどで、「外食」をする。

 という、大かまに2つの方法があったのですが、料理を作るには、時間がない・料理がうまくできない・後片付けが大変等。外食するにも、往復の時間がもったいない・高い外食費・余分な支払いになるチップ等。で、忙しく時間がなくなってきた消費者は、外食並のおいしい料理を、手軽に、安く食べられて、しかも、家族と団欒の時間を多く持つ事もできる、レストランの味のテイク・アウト「HMR」を積極的に活用するようになったのが、アメリカの90年代の食の最大のトレンドです。(ちなみに70年代はファースト・フード。80年代はカジュアル・ダイニング。)

 ですから、HMRは、スーパーマーケットの、作り置きのソウザイとは全く違うものです。

 このトレンドは、日本にもあてはまり、コンビニエンス性を求めて台所を放棄する消費者が、アメリカと同じく、増加すると予測されるだけに、日本型のHMR対策が必要になるのです。

 しかし、この90年代の最大のトレンドで、21世紀にむけて、さらに膨れ上がろうとしているHMRは、アメリカではその「収益性」が問題になっており、日本では、ソウザイと区分して、どのようにして取り組むかが課題になっています。
(アメリカのHMRの市場規模は、現在1000億ドルで2005年には4500億ドルになると予測、レストランアナリストのステーシー・ジャマール氏)
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