春から夏のWeather promotion 2016

今年の2月~4月の気象庁発表の3か月天気予報では、全国的に気温が高めと予想されている。これは2014年夏から発生しているエルニーニョ現象による影響で、冬も一時的に急激に寒くなる時期はあったものの、全体を通しては暖冬だったことからも肌に感じる部分である。
現在の相場の流れでいくと、牛肉は「高め」、豚肉は「比較的安め」、鶏肉は「横ばい」で推移すると思われる。
ただし、エルニーニョの影響で気温が高い日が続いた場合、豚肉と鶏肉の事故率が上がることから相場も高めになってもおかしくない。
そのため、牛豚鶏の相場が高くても利益確保できるような、価格訴求ではない売り方を今年はしていくことをお勧めする。

春先から初夏への展開

例年よりも春先の気温が高くなった場合は、一気に需要が夏場の「冷しゃぶ」「焼肉」と変化することが想像できる。
しかし、この時点で夏のメニューを出してしまうと、「冷しゃぶ」や「焼肉」の展開期間が長くなり売場がマンネリ化して、結果的にあまり売れない日がずっと続くことになる。
そのため、GWや祝祭日に関しては焼肉など強く展開するものの、ウィークデーや定番では目先を変えた、さっぱりとしたメニュー展開を訴求するとよい。
精肉を長年やっていると、「気温が上がる=焼肉・冷しゃぶ需要」の意識がある。
必然的に商品調達の面でも、輸入牛肉の焼き材「チャックリブ」や「ショートリブ」の引合いが強くなり、一気に相場が高くなってしまう。
その中で、競合とは違うメニュー展開、部位展開を行うことで、レッドオーシャンに飛び込むことなく売上を確保していくことが出来るようになる。

Asiatique 東南アジアフェ

『春から気温が高くなるのであれば、
気温が高くなったなりの提案をすれば大丈夫!』
売場の商品は、昨年と同じものが売れるというわけではなく、外部環境や相場によっても大きく左右する。東南アジアのスコールのような豪雨、気温、突風が吹くのであれば、東南アジアのメニュー提案でアジアンフェアを開催して、不快感も一気に解消。

関連販売でガパオライスやタイスキのたれ、フォーのもと、パクチー、唐辛子、ナンプラーなどを関連販売すると東南アジアらしさが表現できる。

  • タイフェア
    【タイスキ】タイ風のしゃぶしゃぶで牛肉と豚肉スライスが使用できる。つけだれは市販のタイスキのたれを使用する。
    【グリーンカレー】グリーンカレーには鶏肉切身を使用する。女性には人気のメニューの為、タイフェアでは必須となる。
    【ガパオライス】鶏挽肉のそぼろ、目玉焼き、バジルなどをご飯ご飯と一緒に食べるタイの一般的な簡単メニュー。
  • ベトナムフェア
    【フォー・ボー】ベトナム料理の代名詞であるフォーに牛肉スライスが入ったもの。
    【コムガー】海南鶏飯のベトナム版。鶏ムネ肉を使用した海南鶏飯で低価格でベトナムを感じることが出来る。
    【ボー・ルック・ラック】ベトナム風の牛サイコロステーキで、魚醤、砂糖、レモンを混ぜたさっぱりしたタレで食べる。

☆ASIATIQUE 東南アジアフェアのポイント☆
春先から初夏にかけては、新しく料理を始める人も多く、特に女性に人気の東南アジアのベトナム、タイメニューを中心に展開するとよい。関連販売のパクチーや唐辛子、ナンプラーなどと共に、東南アジアで使われるような食器なども一緒に陳列できると、相乗効果が得られる。

梅雨、夏場の精肉売場展開

突風や集中豪雨により、外出が困難になるほどの異常気象が近年多い。
もし夕方に大雨が降ると…と思うと、買い物に時間をかけなくなる。
そのため、選択肢が多く買う時間が長くなるよりどりセールは好まれない。
売場はどの商品をとっても価格の変わらない均一セール、商品を買うのにためらわない480円580円ラインで売り込む。また、長雨が続く天気予報の場合は、買い出しの回数が少なくなるメガ盛りパックも提案次第で購入量が増す。
また気温が30度を超える時期は、脂肪が溶けやすい和牛や黒豚のようなアイテムは好まれない。
脂肪融点の低い輸入牛肉や輸入豚肉、冷凍肉の方がむしろ帰ったときの肉へのダメージが少ないため、冷凍のタレ漬け焼肉は季節的にも売り込みやすい。
「冷凍タレ漬け焼肉」は在庫を持つため売り逃しなく展開できるため上手く活用する。

【トレーをうまく活用して一歩前へ】
夏場のドリップが出やすい商品、タレ漬け焼肉などはラップや外嵌合の蓋付きトレーでは持って帰るときに汁が漏れることがある。そこで「内嵌合」になった蓋付トレーを使い、さりげない消費者への優しさを見せつけたい。