コンサルの仕事を始めて、今月で丸々40年になります。
あと、１４，１５年頑張って卒業したいと思いますので、宜しくお願い致します。
４０年前は、肉の売り上げは「肉屋４，SM6」位の割合でした。
年々、SMでの販売が増えて、食肉店での販売は縮小しています。
４０年前の１９８２年の食肉店の店舗数は、４１，３７１店 ８１年が４３，８７４店で、最大値でした。
その後店舗は、減り続け、今は１万店舗を切っていると思われます。
食肉店 店舗減少での生き残り策 | 月城流通研究所 (tsukishiro.com)
私が、東京に出てきて驚いたことは、「なかよしミンチ」という表示の「肉屋」を見つけたことでした。
それは、肉屋のボランタリーチェーンで「肉の宝屋」でした。
宝屋の店舗開発をしていた白鳥さんにその後お会いし、いろいろと東の食肉事情を教えてもらいました。
白鳥正志さんも、独立して店舗展開し、年商２０億まで、私もご一緒させて頂きました。
良い、社長だったですね、錦糸町で、毎月、遊ばせて頂きました。
シラトリミイトの本店前を、「北尾」が幕内優勝もしないままに、横綱「双羽黒」を襲名したころです。雪駄の鼻緒を指にいれて、くるくる回しながら、ソフトクリームを食べながら歩いていました。
白鳥さんは、目を三角にして「横綱らしくしろ！」と一括、しました。
白鳥さん、ボクシングの日本チャンピオンでしたから、鼻も曲がってましたから、迫力ありました。さすがの横綱も、罰悪そうに、付き人たちも、白鳥さんに一礼をして、去っていきました。
あのまま良ければ、１００億、2００億行けたと思います。残念で仕方ないです。
その当時、肉の宝屋から、SMに転換していくのが、「ユータカラヤ」、のちの「ロピア」です。
兄貴は、「タカギフーズ」を展開して、肉のカテゴリーキラーとして、成長していきましたね。
私は中野に住んでいますが、月に一度位は「中野ブロードウェイ肉の宝屋」で買い物します。
安くて鮮度もいいし、惣菜も、従業員も、親切心あふれていますので。
「ユータカラヤ」も、SM業態で、生鮮のカテゴリーキラーの集団ですから、これも一世を風靡しました。
しかし、食品SMも生鮮をしっかり提供することができるようになり、カテゴリーキラーも、押され気味です。
「ユータカラヤ」も、食品SMに押されて、業績が振るわなくなりますが、そこに現れたのが、天才の現社長です。２８歳で引継ぎ、「ロピア」と店名を変え、一世風靡しています。
今期は３６００億円位の決算でしょう。
２０３０年に年商１兆円と言っていたのが、２兆円になったのは、もう１兆円は達成しているからですね。
今後も、台湾の「ららぽーと」を皮切りに、東南アジアから事業を展開していくので、楽しみで仕方ないですね。
水元さんが、海外の責任者ということですが、水元さんは営業が上手いので、１０年先、国内よりも、海外の方の売り上げが勝っているという事態も考えられますね。
水元さんは、１０歳下ですが、あの馬力には、とてもかなわないですね。私は、コンサルの職人ですが、水元さんは、「経営者」という分類に入ります。いい人選を、ロピアはしていますね。
１．「牛・豚仲良しブラザーズ 100g109円」
これ、商品化して、販売できる？？
牛肉と豚肉をたれに混ぜて、商品化しています。
これを商品化し、販売している「ロピア」に私は勝てないですね。
始めは、おとなしく「プルコギ」それが、チラシにも入れて
「牛・豚合い盛プルコギ用味付け」になりました。
しかし、わたしも食べてみましたが、全く違和感がありませんでした。
商品化するには、ここまでの、「執念」が今までありませんでした。
まだ、わたしも「青い」です。
２．牛・豚合い盛焼肉 TRK版
私が商品化しても、大人しくして、この程度ですね。
どうしても、牛肉と豚肉を分けてしまいます。
「ロピア」のように、「混ぜて、仲良し」にすることは出来なかったですね。自分の勇気のなさに完敗です。
自分の限界を感じました。
この味付けの焼肉を食べましたが、全く違和感がなく、美味しく食べられました。
十分、これ、おかずになるし、サンチュで巻けば、いや、「エゴマ」だね、さらに美味しいのは。
この「牛肉」や、「豚肉」や、に縛られる考えが、次の発展を妨げるのですね。
ロピアの成功に「TTP」です。
徹底的に「パクレ」ですね。
昨年の4月まで、ロピアの」国産牛肉には、「放射線検査済」のシールが貼ってありました。
その前の年の３月で、日本の国産牛肉の放射能検査は終了しているにもかかわらず。
まあ、そのうちに、シールの在庫なくなったら、修正するだろうと思っていましたが、2年前の１０月寝屋川に出店したときも、「放射能検査済」のシール貼ってました。
いつまでやるのか見ていましたが、さすがに１年たったので、人を介して、指摘してもらいました。
それを指摘したら、そのシールを張ることはすぐ、止めましたね。
しかし、自主的に放射能検査をしているとかのＰＯＰを2店舗残っている「ユータカラヤ高円寺店」で発見しましたね。
これが、凄いのですよ。
このロピアのバイヤーのプライド、意地の張り方が、凄い！！
ここのバイヤー達の、意気地とプライドのオーラが、このPOPに現れていて、このPOPを見ながら、久々、美味しいお酒飲めました、ですね。
大手のSMのバイヤーも、ここまではやらないというか、出来ないですよね。
何か、失敗、間違えたら、首飛びますから。
ロピアは、年々成長しているのが凄い！！
この1年のロピアの成長度合いは、私の40年かかった変化よりも凄いです。
私は、途中、何度も、下方に飛んだり、沈んだり、していましたから、
ロピアは、常に上昇していますね。
この1年のロピアの成長はSMの精肉の歴史の40年に匹敵するのではないかと思います。
精肉ばかりでなく、青果・鮮魚・惣菜・食品・日配・酒も、皆さん同じく、成長していますね。
３．「牛・豚仲良し カットステーキ」
ロピアのＴＴＰを実行している店舗は、実際、数字がいいです。
「ロピア、様様」ではないでしょうか。
天才的な経営者と言えば、もう一人「ジャパンミート」がいますね。「ハナマサ」を買ったのが凄い、いい判断でした。
全日食は、数億で買ったんではないでしょうか、それを５０、数億の価値まで高めて売却したのも、凄いですね。
「ハナマサ」を手に入れてからジャパンミートは変わりました。都会でも、郊外でも、業務スジでも、単身者でも、幅広い客層に対応できる店に変化しました。
「ハナマサ」の創業者の、小野さん、秘書の阿部さんにも、食肉の業界は、[appreciate]しています。いつでも、見学や取材に気持ちよく受けて頂いて、何でもお話していただきました。
私がダイリキにいたころは、ハナマサの「１０００円焼肉バイキング」で、大阪でパクらせて頂いた、レストランの隣の、中央食肉センターの、店長をさせて頂いていました。
やっぱり、「TTP」なんですね、成功の「鍵」は。
この、デリカトレイに盛り付けるのは、ヤオコーなどが１０年前に始めたのですが、本家のヤオコー以上に上手く商品化しているのは、ロピア、ジャパンミート、とか、マミーマートの生鮮TOP、でしょう。
ヤオコーは、高い価格を付けるから、豪華に盛り付けて、満足感に訴えるという感じですが、ハナマサは、豪華に見える以上に、「安さ」を感じさせる演出がそこにあります。
このBBQ４種盛ですが、美味しいです。
特に、メキシコのサーロインは美味しかったです。肉の味がしました。
成長ホルモンを使っていない分、肉の繊維にしまりがあって、味がぼやけていないです。
成長ホルモンは、一気に太らせますので、肩ロースなどの、部位の味が、微妙に「軽い」くなります。
それが、「食べやすい」と感じる人もいるでしょうね。味は、タレと、スパイス、と考えれば、それ「あり」ですね。
この盛り付けで、２人では食べ残しました。
もう一つ、ハナマサで、私が好きなのは、「イベリコ豚ミックス」です。
これも、牛肉・豚肉を、併せて仲良しにして、混ぜ込むという、「ワザ」は使えないですが、このイベリコと三元豚を混ぜて切り落としにするというのも、私には、難儀かな？
いやいや、私なら、イベリコと、三元豚を、バランで仕切って、別々を強調して盛り付ける。
と、考えてしまいます。が、４０年を契機に、「仲良し」に転換しようと思います。
どんどん、「仲良し」に取り組みたいです。そういえば、最初に赴任した、豊南市場の焼肉部門の店長が「中吉」さんでした。色々教えて頂きました。感謝しています。
この「ミックス切り落とし」も、よく考えた商品化です。４５０ｇ５８０円という価格設定も、利益見込めますし、安さも出ます。それに、食べて美味しいです。イベリコのバラが、味を出してくれますので、「肉屋のキムチ、３３０g１９８円」で、体力付けたいときは、これに限ります。
私は「肉のハナマサ」が大好きで、ジャパンミートが、ハナマサ買ったときに、株を買いました。１５００円で買ったらよくね３８００円になって、売ればいいのに、株式分割狙いでいたら何と、、今１５００円です。
まあ、来月になれば、沖縄の肩ロース１本とか、鶏むね肉２Kg,とか、イベリコのベーコンとか、来るでしょうから、配当と、株主優待狙いで、長く持つことにしました。イベリコのベーコン、まだ冷凍庫にあったな・・・
４０年で変わったことは、食肉の販売プレイヤーが、変わったことです。
「トライアル」と聞いて、ここの売り上げは、どのくらいだと思いますか？と、業界関係者に聞くと、だいたいが、「３０００億」といいます。業界をよく知っている人でも「５０００億行ったの？」とかです。実際は前期６０００億です。
トライアルが６０００億企業になっているなんて、僕らの認識不足ですね。
ライフは７５００億、その次は、６０００億近い、ヤオコーとアークスが食品SMの売り上げです。
トライアルは、食品SMに分類されれば、一番早く１兆円を達成できる企業ではないでしょうか。
ベイシアも、東急ハンズ手に入れて、グループ年商１兆円、バローも７５００億円。
これに、FOOD＆DRUG が食肉販売に参入しています。
なんせ、ウェルシア１兆円、ツルハもう少しで１兆円、７０００億のドラッグが、スギ薬局・マツキヨ・コスモス、と
凄いことになっていますね。
コスモスは、食品の売り上げが６割ですから、まるっきり食品SMみたいなものです。
これに、生鮮の好きな、クレエイトSD,クスリのアオキ、私が好きな、ゲンキー、何かが食肉と加工肉の販売に参入してきます。
これは、昨日の、中野の「スギ薬局」です。
「売れ筋はSMより安く、あとは品揃えで圧倒」というのが、ドラッグの食品・菓子・冷凍食品の販売戦略です。
加工肉も、粗利３０％取れとか言っているうちに、ドラッグに食肉店・SMはやられてしまいますね。
ロピアは、NBの加工肉に力を入れておらず、「多田工房」主力でＰＢ化しているのが、強みです。
ロピアと言えば、「今のロピアを作ったのは誰か？」
を考えました。もちろん、今の天才の社長ですが、きっかけは、私はＧプラの後藤さんだと思いますね。
ニュークイックを、和泉さんと、高野さんとで退職して、コンサルや肉のカテゴリーキラーなどを始めました。
ニュークイックの清水社長も流石に、組織の強化を図るために、高輪プリンスの一番大きな宴会場で、どうだろう、１０００名は来たのではないでしょうか。従業員と、取引先を招いての宴会がありました。
翌日は、箱根の商業界のゼミナールで、清水さんの講演を予定していたのですが、「明日は出ない」と、清水社長に言われて、困ってしまいました。そら、これだけの宴会の後ですからね。
その前に、清水さんは、セミナーに出てくれたんです。
「自分では上手く話せないから、月城さん、私と対談形式でお願いしたい」と、申し出てくれて、私は一杯事前質問を書いて送りました。
当日、なんと、清水さんは、広告チラシの裏面の白いところを冊子にした、バインダーに、その答えを書き込んで現れました。「広告の裏面、メモ用紙に使うか！」と、ぶっ飛びましたね。
これも、流石でした。もちろんセミナーは部屋に入りきれないくらいの大盛況でした。
Ｇプラで、再出発した後藤さんは、あちこちでニュークイックのような店を作り出しました。結果は、清水さんの逆鱗に触れて上手くいかなかったのでしょうか。しかし、後藤さんは、彼は私と違って「男気」があるので、
多くのＮＣの人たちを、破格の給料で紹介をされて、繁盛店一杯作ってましたね。
精肉の弱い店が、ＮＣのやり方で、ＮＣについてくる問屋の仕入れ力で、やりましたから、そらぁ、バリバリでしたです。
ユータカラヤも、それらの食品ＳＭのあおりを受けて業績が伸び悩んだところに、天才が表れて「ロピア」を作ったのではないかと思います。
ユータカラヤを襲った、その食品ＳＭも、神奈川ではロピアに押されて、東京などに出店してきています。でも、その店がまた、強いんですね。
「魚寅」なんて、強い魚屋をテナントに入れて、なんと頭の柔らかいことでしょうか。
見ていると、仕事のできる人は、皆さんこの会社の面接を受けておられる。給料がいいからですね。
これも、ロピア流。でも、それを始めたのは、後藤さんですよ。しっかり、給料を払って、しっかり仕事をしてもらえる。
この当たり前の業務改革をしたのだと思います。
タカギフーズも、NC出身の、和泉さんを社長にして、創業者一族はホールディング会社に集約されていますね。
この判断も凄いですよ。
和泉さんが社長になって、食肉店での出店が増えています。
ISP池袋ショッパーズプラザは、もとは明治屋産業でしたから、時代を感じます。
タカギフーズの店も、得意の惣菜の展開がいいです。昭和のレトロ感も残っているところに安心感があります。
食肉販売のプレイヤー、この４０年で本当に変わりました。これからもっと早く、変化するでしょう。
大三ミートは、６００店舗出店して５２０億の決算。「肉の雅や」は、供給店舗が１７００店舗になりました。ただ、来年の３月までに、３００店撤退とのことです。何かトラブル合ったのでしょうが、来年の今頃は１７００店舗以上に肉を供給している可能性が高いですね。
ミートザミートのＧ７テラバヤシも、２００億。業務スーパが主力で２００億ですから。まだ新しい出店地があるのでしょう。
通販を始めた、坂出の森崎商店も、今年３０億位の売上で、株式上場すると言っています。私より一回り下なので応援しています。
リアル店舗以外に通販とかも出てきて、食品販売一層大変ですが、面白くなりそうです・・・
宜しくお願い致します。
