クリスマス年末商戦 精肉ハレの日の戦い方

今年の盆商戦を見てみると、特に都心部に関しては通常の広告のテーマが盆のおもてなしとなっている程度で、盆商戦に関しては以前よりも「ハレ型」という印象は薄れてきている。

しかし、広告商品の内容は、ステーキを中心に焼肉などの焼メニューに加え、何故かすき焼き用などのメニュー提案が案外多い。

今迄の盆商戦の名残と、盆商戦の色が薄くなっている部分が見え隠れしている。

地方に関しては、都心部よりはお盆の色が濃く表れている。価格、グレードともに都心部よりもしっかりとした展開がなされている。

年末商戦も同様かというと、年々薄れている部分はあるが、都心部は定番のホットメニュー、地方は盆商戦とは違い帰省先となるため、すき焼きを中心としたメニュー展開が予想される。そのため、都市部と地方では本来、提案する中身が違って当然である。

【都心部】

ホットメニューを中心としたメニュー展開の理由は、盆商戦に帰省していない世帯が残っている為、通常メニューやプチ贅沢メニューという部分で需要があるためである。

また、ミート惣菜コーナーが比較的充実している、都心部を中心に、即食メニューは充実させて、売上につなげる必要がある。人口自体は帰省するため、客数は減ることを想定する。

【地方都市】

年末商戦に都市部へ行く人は少ないが、都市部から帰省する人は多い。そのため、今迄のようにすき焼きを中心とした、多くの人で楽しめるものが好まれる。

ただ、3000円や5000円クラスの商品を今迄のように大陳するほどの、爆発力は年々弱くなっているので、買いやすい価格帯の商品の品揃え、メニュー提案も残しておくと売上につながる。

全体としては、過ごし方が多様化しているが、小地域をターゲットとしている店舗では、その地域の特徴にあった商品を展開することがポイントとなる。

クリスマス・年末商戦 戦闘アイテム
【ミート惣菜・即食コーナー】

お肉屋さんのこだわり肉たっぷりオードブル

販促期間:クリスマス商戦

販売価格:1280円/パック

販売地域:地方都市

ポイント:精肉部門に求められる即食商品としては、肉々しい肉たっぷりのおつまみ商材という部分がある。惣菜コーナーでは見つけることができない商品というのがポイント。

ローストビーフ、ローストポーク、合鴨スモーク、ローストヒレなど、店舗で準備できるローストミートをたくさん使うと良い。個包装のタレを忘れずに添付する。

お肉屋さんのこだわり洋風肉オードブル

販促期間:クリスマス商戦

販売価格:498円/パック

販売地域:都心部

ポイント:ワインにあう洋風オードブルはクリスマス商戦を中心に展開する。クリスマスディナーに合うオードブルとして、野菜を入れることで女性にも購入しやすいアイテムとなる。合鴨スモーク、ローストビーフ生春巻き、スモークサーモンなど、軽くつまめる商材を入れていることがポイントとなる。

【ステーキコーナー】

国産黒毛和牛肩ロースステーキ用

販促期間:クリスマス商戦、年末商戦

販売価格:780円/100g

販売地域:都心部、地方都市

ポイント:リブロース、サーロインのステーキが年末商戦のステーキアイテムとしては主力となるが、肩ロース芯を使用したステーキは、ロイン系よりも安価に提案できる希少部位ステーキとして提案する。

ザブトン部分は希少部位焼肉として提案し、肩ロースを小割りし希少部位提案することで、肩ロースの価格よりも価格を上げて販売することも可能。

国産豚Tボーンステーキ用

販促期間:クリスマス商戦

販売価格:290円/100g

販売地域:都心部、地方都市

ポイント:クリスマス商戦のステーキ提案で、近年人気の牛Tボーンステーキを豚肉で提案する。

部位は豚肉のサーロインであるロースとヒレであるため、説明のコトPOPを用意して販売する。牛肉よりも豚肉のステーキの方がさっぱりしているので、濃いめのステーキソースの関連販売をして売上アップを狙う。

【アソート・対決アイテム】

牛肉肩ロースステーキアソート

販促期間:クリスマス商戦 年末商戦

販売価格:450円/100g

販売地域:都心部、地方都市

ポイント:ステーキ提案で、今年流行の「輸入牛カタロースステーキ(チャックアアイ部位)」を、国産牛でも比較的安く販売できる「ホルス」の肩ロースステーキと、輸入とホルスをミックスしたことで、安い売価を付けられる「和牛」とで、「食べ比べアイテム」を作る。

組み合わせによって、100g当たり450円から500円で食べ比べアソートのアイテムが提案できる。

すき焼き・シャブシャブスライスアソート

販促期間:クリスマス商戦 年末商戦

販売価格:480円/100g

販売地域:都心部、地方都市

ポイント:牛肉スライス提案で、和牛のすき焼き用と、米国産牛肉のしゃぶしゃぶ用の食べ比べ提案をする。国産と輸入牛肉をアソートすることで、比較的安い価格帯で提案出来る。

「牛カタロース」は、ロインよりも安い価格で販売できるので、国産と輸入をアソートすることで、売価も味の組み合わせも多様に対応できる。

冷蔵庫の余剰部位も、処理しやすく成る。

【薄切りコーナー】

米国産牛バラしゃぶしゃぶ用

販促期間:年末商戦

販売価格:980円/500g(100gあたり196円)

販売地域:地方都市

ポイント:年末商戦の安価な牛肉として、輸入牛を使用したしゃぶしゃぶ提案を行う。

切落しタイプでも綺麗に花盛して確実に売れる商品化を行う。

輸入牛だからこそ、綺麗な商品化を行い競合店と差別化することで信頼感を確保することが出来る。

しゃぶしゃぶだけでなく、すき焼きや牛丼にも使えるため、コトPOPでの販促活動も行うと良い。

国産銘柄豚ロース、バラしゃぶしゃぶ舟盛りセット

販促期間:年末商戦

販売価格:1280円/440g(100gあたり290円)

販売地域:地方都市

ポイント:国産銘柄豚肉のしゃぶしゃぶを舟盛りしてアイキャッチとなる商品を展開する。価格的には見た目ほど高くないため、年末商戦の主力となる一つの商品。牛肉でも1品舟盛り商品を作っておくと、売場で売りたい商品としてアピールできる。ただし、トレー代はシステムトレーとは違い、蓋付きで価格は上がるため、試算を行い、価格設定を行ない、きっちりと設け商材となる価格設定にする必要がある。