今月の4つの販促テーマ

1.『恵方肉太巻きと鬼除け汁』

【販促のタイミング】
販促期間: 2月1日(月)~7日(日)
祝日、イベント: 3日(水)節分、4日(木)立春
クロス販売: 焼肉のタレ、塩コショウ

【重点商材と品揃えリスト】

国産豚バラ薄切り鬼除け汁用
産地商品名用途内容量
G
③販売売価
円/パック
販売単価
/①*100
国産豚ロース鬼除け汁用160380238
国産豚肩ロース鬼除け汁用180380211
国産豚バラ鬼除け汁用200380190
米国産豚ロース鬼除け汁用320380119
米国産豚肩ロース鬼除け汁用320380119
国産和牛小間切れ恵方肉巻き用100480480
国産和牛トモサンカク恵方肉巻き用100680680

【概要】
節分は惣菜の恵方巻きが大きく展開されるが、近年のロス対策により予約制が採用され、店頭販売も数量を絞って販売をする傾向にある。
そのため、家庭で作る手巻き恵方巻きにも注目が集まっている。
精肉では、牛切落とし焼肉を巻き寿司の具とした恵方巻きを提案。つけダレに焼肉のたれをつけて食べると美味しい。
和牛小間切れや希少部位のミニ焼肉を巻き寿司の具材として入れ込み、鬼もうらやむ希少部位巻きも提案する。
汁物では、節分ならではの鬼除け汁(節分汁)を提案する。具材は、豚切り落とし、にんじん、白菜、こんにゃく、青ネギ、ごぼう、しめじなどを入れた豚汁に、大豆の水煮を入れると完成。
豆まきの豆も体に取り込んで、招福厄除け提案を行う。豚肉は、小間切れでも良いが、肩ロース切り落としやバラ切り落としなどを使用することで、単価アップを図る。
ミート惣菜では恵方肉太巻き、ローストビーフ巻きを販売。精肉ならではの恵方巻きを展開して、新たなブームを巻き起こす。

2.『男子が喜ぶ!バレンタイン肉祭り』

【販促のタイミング】
販促期間: 2月8日(月)~14日(日)
祝日、イベント: 11日(木・祝)建国記念日、12日(金)春節(中国の旧正月)、14日(日)バレンタインデー
ロス販売: 焼肉のタレ、岩塩、塩コショウ

【重点商材と品揃えリスト】

国産牛ハート型中落ちカルビ
産地商品名用途①内容量
g
②単価
円/100g
ユニット
×②/100
国産黒毛和牛肩ミスジ希少部位焼肉用100780780
国産黒毛和牛イチボ(モモ)希少部位焼肉用100780780
国産黒毛和牛ランボソ(モモ)希少部位焼肉用100780780
国産黒毛和牛トモサンカク(モモ)希少部位焼肉用100780780
国産黒毛和牛シンシン(モモ)希少部位焼肉用100680680
国産黒毛和牛中落ちカルビチョキチョキ焼肉用100480480

【概要】
今年のバレンタインは日曜日のため、家族で楽しむバレンタインディナーを楽しむ。バレンタインディナーの定番と言えば、ステーキ、ハート型ハンバーグなど精肉のメニューも多く、比較的売込みやすいイベントである。
ばら売りはコロナ禍で、出来ないので、ステーキは均一セールで輸入牛の販売、国産牛、和牛はユニット売価で特売を打つと良い。
ハート型ハンバーグも均一で販売するが、ハート型ではなくても、手作りハンバーグを販売し、家庭で形を変えてもらう提案もしておくと良い。
ステーキ以外にも家庭で楽しむ焼肉も提案できる。
ハート型にしたお肉だけでなく、ギフトボックスに入れたギフトミートも販売すると良い。蓋付きの折り箱に、四角く綺麗にカットしたお肉を入れると、1粒500円するような高級チョコレートのように、ギフト商品となる。

3.『激辛料理特集!』

【販促のタイミング】
販促期間: 2月15日(月)~21日(日)
祝日、イベント: 20日(土)アレルギーの日
クロス販売: とうがらし、一味唐辛子、鷹の爪

【重点商材と品揃えリスト】

国産牛しゃぶしゃぶセット1280円
産地商品名用途内容量
g
③販売売価
円/パック
販売単価
/①*100
国産交雑牛肩ロース芯希少部位しゃぶ用160980613
国産交雑牛肩みすじ希少部位しゃぶ用170980576
国産交雑牛肩サンカク希少部位しゃぶ用180980544
国産交雑牛ランプ希少部位しゃぶ用200980490
国産交雑牛シキンボウ(ソトモモ)希少部位しゃぶ用250980392
米国産牛みすじ希少部位しゃぶ用160580363
米国産牛タン希少部位しゃぶ用120580483

【概要】
冬場の激辛提案で女性の心をつかむ売場作りを行なう。

【キムチ鍋】冬の鍋の定番キムチ鍋を激辛提案で売り込む。
豚バラ肉や豚肩肉など脂肪が多めの部位がキムチ鍋には向いている。
豚トロも薄めにスライスしてキムチ鍋に使用する。
関連販売でキムチ鍋スープだけでなく、追いキムチや激辛用追いトウガラシが出来るように、平台で展開すると良い。

【辛味噌牛しゃぶしゃぶ】しゃぶしゃぶの定番といえば豚肉であるが、牛肉のしゃぶしゃぶを辛味噌で食べる提案を行なう。
売りにくい時期でもあるため、和牛ではなく、国産牛は交雑牛やホルスタイン、輸入牛も活用して牛肉の売り込みを行なう。

【豚ロース激辛味噌焼】金山寺味噌や西京味噌の豚ロース味噌漬けは、定番化され、コンシューマパックも多く存在する。
定番の味付けを激辛化することで、さらなる売上アップを狙う。味噌漬けにキムチの素を練り込み豚キムチ風にアレンジする提案や、鷹の爪を刻んでトッピングする提案が、既存の商品の延長で提案しやすい。

4.『おでんの日は肉づくし』

【販促のタイミング】
販促期間: 2月22日(月)~28日(日)
祝日、イベント: 22日(月)おでんの日、23日(火・祝)天皇誕生日
クロス販売

【重点商材と品揃えリスト】

国産豚スペアリブ
産地商品名用途①内容量
g
②単価
円/100g
ユニット
×②/100
国産豚肩ロース切身肉おでん用100208208
国産豚スペアリブ肉おでん用100178178
国産鶏骨付きもも肉おでん用100198198
国産鶏手羽先肉おでん用1009898
国産鶏手羽元肉おでん用1007878

【概要】
2月後半は買い控えが起こるタイミングで、売上が芳しくない。
イベントが少ないが、23日が祝日となり、以前よりは売上が稼ぎやすくなっている。22日には「おでんの日」が制定されているが、一般的ではないため、店頭での告知を行ないおでんの拡販で売上確保を狙う。
店内では、部門を超えたおでん提案も必要で、おでんネタのある日配、おでんの素やチューブカラシのあるグロサリーだけでなく店長、バイヤーも巻き込んだ売場作りが重要な鍵を握る。
牛肉は牛すね肉、肩バラ、すじ肉を使用する。
豚肉では豚肩肉からとれるすね部分や豚トロ部分、バラ、スペアリブ、バックリブ、鶏肉ではもも肉だけでなく手羽元や手羽先、冷凍のロールキャベツも品揃えする。
加工品では、ソーセージやブロックベーコンなども利用できる。
調理は一度下ゆでしてから、おでんの味付けを行ない、灰汁で濁ったおでんとならない工夫が必要である。
ネットでも、肉おでんバズレシピなども多く掲載されており、家庭で挑戦している消費者や料理人も多い。

今月の重点販売商品と今年の売り方 

『直火焼バラチャーシュー切り落とし』480円/200g

【ポイント】
ミート惣菜で人気商品となっているのが「バラチャーシュー」。1本ものやハーフカットなどでも展開しているが、食べやすく定額となっている切り落とし商品が特に買い上げ点数が上がりやすい。198円、480円、680円の3SKUで展開することで、単身世帯、2人世帯のおつまみ商材、ファミリーの夕食の一品での需要に対応する。
味付けが炭火焼風のタレを使用する商品や、実際に炭で店内焼上げ出来れば美味しさは倍増する。メーカー製造の業務用を使用する場合は、価格の安い商品を選ぶのではなく、ナショナルブランドの銘柄豚肉を使用した商品を選ぶことで、安心感を消費者に与えることが出来る。
店舗オリジナルブランドの豚肉を使用することが出来れば、店内でのブランドの横展開となり、より消費者の安心感は増す。安価な商品を安価に販売するのではなく、価値ある商品を、その価値に見合った価格で販売することで、消費者の満足感を満たすことが出来る。
販売側の安ければ売れるという単純な発想から、人口が減少して、販売量が減っていく今後を見越した展開へ切り替えていかなくてはならない。

『国産銘柄鶏ムネチキンステーキ』148円/100g

【ポイント】
ミート惣菜の鉄板焼商品のアイテムが拡大し、売上が徐々に伸びている。
ミート惣菜作業場では、フライヤーやスチームコンベクションオーブンだけでなく、本格的な鉄板(グリラー、グリドル)や焼鳥機、炭焼き器など、設備投資が進んでいることにある。
フライヤーでの揚げ物や、一次加熱した商品を暖める程度のスチコンでの加熱が一般的であったが、今後は「焼き目をつける」ことが出来る、「鉄板」が今後のミート惣菜の売り上げを左右すると断言できる。パサパサ感が出やすい鶏ムネ肉や牛肉は、しっとり感を出すために、オリーブオイルや米油をかけてジューシーさをキープさせる。サラダ油は油くささが出てしまうため適していない。
また、調理後にやや粘度の強めのタレをかけると、よりジューシーに感じることが出来るようになる。
量目は、1人前用の50g程度から品揃えすることで、回転率を上げる。パック単価は下がるが、購入の動機付けをすることや、気軽にプラスアルファ商品を購入する機会を作ることが、ゆくゆくの大きな売上につながる。
近年、1週間程度新商品を販売して、売れなければ改廃するような動きが目立つ。
売場で商品を育成していくことを忘れてしまっており、たまに売れた、たまたまホームランの商品が売れ筋やトレンド商品だと勘違いしている。
売れるように仕掛けていくことをもう一度初心に戻って、商品作りを行ないたい。

今月のトレンド商品、育成商品

『羊肉串』480円/250g

【ポイント】
2月12日は中国の旧正月で「春節」である。
中国からの爆買い観光客は激減しているが、在日中国人は81万人(2019年末時点)おり、日本国籍取得者を含めると100万人近い中国人が日本に住んでいる。
日本に住んでいる中国人をターゲットに、春節を祝う売り出しを行なうことで、特に中国人が住んでいるエリアには大きな潜在需要が隠されている。
中国人が春節で食べるものといえば、朝にお粥、年糕(ニェンガオ)と呼ばれるお餅、火鍋や水餃子、骨付きの鶏肉をはじめ、羊肉、鴨、北京ダックなどが好んで食べられる。
骨付きの鶏肉は、中抜きから各家庭で捌くため、中抜きにも需要がある。
火鍋は豚肉、羊肉のしゃぶしゃぶ用お肉(中国では冷凍のロール肉)が食べられる。
水餃子は、昔の中国のお金の形をしていることから、祝い事の時には食べる習慣がある。
羊肉は、日本で販売しているお店がないと思われており、中華食材専門店で、ブロックで購入している中国人が多い。
そのため、店頭ではラムではなく漢字の「羊肉」を使った表記にすることで、需要に変えていく。
羊肩肉を串に刺し、唐辛子やクミンをたっぷりつけて焼く料理を、羊肉串と呼び、中国人全般に親しまれているメニューである。
関連販売で、一味唐辛子、クミンシードを販売すると、より売れやすくなる。